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放課後は、ヒミツの待ち合わせ。(R18)

第7章 初夏とカップケーキ

ミナとあたしで耳を寄せるとサラは音量を下げてつづけた。


「今は彼女いないけど、去年まで彼女とっかえひっかえだったらしいよ」


「えぇ~そんなの周知の事実じゃーん。もっと大ニュース来るかと思ったのにぃ」


つまらなそうに唇を尖らせて返すミナ。


初耳だったあたしは一度唖然として……胸の痛みに気づいた。


いや……、よく考えれば当たり前のことだ。



あたしは初めてでも、澄くんは慣れきっていたんだから。



“俺、乳首だけじゃあんまり興奮しないんだけど、これは別かも”



そういって、あたしの先っぽをつまんで、舐めていじめた彼。



“これは別かも”……その言葉って比較対象がなきゃでてくるわけのない言葉だ。


……ちょっと……結構ショック。
とっかえひっかえだなんて……。


「いくらスポーツ万能、頭脳明晰なイケメンでも、軽いのは嫌だよね」


「え~?ミナはちょっといいかも。……えっちうまそう」


「ミナ! あんたの彼氏の親友で何妄想してるの!? 信じられない!」


「だってぇ……! あんなかっこよくてエッチうまかったら言うことないじゃん……」


「あぁもう馬鹿。ねぇ色葉?」


「う……うん」


小さくうなずいて返した。


「うー、色葉までひどぉーい!」


怒ったミナがぷくっと頬を膨らませる。


あたしは心あらずで笑っていた。




少なからずショックな新事実。
澄くんには……モトカノがいっぱいいる。


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