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放課後は、ヒミツの待ち合わせ。(R18)

第8章 放課後の教室で



今日を過ごして気付いたことは、サイズの合ったブラって体に優しい。


放課後になっても肩が楽だなぁ……。


“一番に見せてね”


そう言った澄くんの顔が頭に浮かぶ。


だから澄くんに見られてもいいような可愛い下着を選んだんだ。


でも澄くんに放課後誘われることはなくてちょっとがっかり……。


どの道、あたしも補習があったから都合つかなかったけど。


はぁ……でも、会いたいな。


補習のあと配られた課題を、空っぽの教室にひとり残って解いている。


誰もいないからふつうに寂しいよ。


試験前の今日、部活もなくて学校にはあたししかいないんじゃないかって静けさなんだもん。


早く終わらせて帰りたいな。
でも……。


「こんなのわかんないよ……」


自分の席で頭を抱えたとき。



「どこがわかんないの?」



後ろから突然聞こえた声に飛び上がりそうになった。



「澄くん……! びっくりしたぁ……」



胸に手を当ててため息をつくと、澄くんはくすっと笑う。



「ごめんごめん。図書館でテスト勉強してたんだけど、なんとなく色葉がまだいるかなーって教室来てみたんだけど」



「え……」


「そしたらやっぱり居た。どこがわかんないの? 教えてあげる」


澄くんはのんびりと机がくっつけると、椅子を引いて隣に腰を下ろした。


手に持っていたスクバとお茶のペットボトルが隣の机に置かれて、視線があたしに移る。

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