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キツネ様の日記帳~鬼畜変態野郎と〇〇プレイ~

第6章 キツネ様の話し合い


○月○日

縛りプレイで女の輪郭を浮き彫りにされました。最後は生々しい女の声までも、ポロッと出ちゃいました。

まだ処女なのに、どんどん大人の階段を登ってます。しかもこの階段は登りっぱなしで降りることができません。

ようやく気づいたんですが、私ってキモチイイことにスゴく弱いみたいです。変態ドMだからですか?

あのあと、縄がほどかれたとき、肉に食い込んでた縄が緩んだ瞬間、イクのと同じくらい気持ち良かったです。

すっと入ってくる空気、血が通う感じ、解放感、心も体も真っ白になるほどの脱力感。それがとても良かったんです。

力が抜けた体を、あの人はギュッとキツく抱きしめてくれました。縄で縛った時と同じくらいの強さと、体の芯まで熱くなるほどの温もりで、あやふやでドロドロに溶けた体の輪郭を、また作ってくれたのです。

今回のご主人様なりの褒め方なんだと思うんだけど、あの温もりは、心までも包み込むような、……勘違いかもしれないんですけど、あの人の想いが届いた気がしました。

【何の想い】なのか、それを私が言葉にするのは、違う気もします。それはあの人の問題であって、私の問題じゃないのです。

それに私の使命は勇者討伐!これは勇者をぶっ殺す作戦であって、決して飼い慣らされたワケじゃないのです!

そう胸を張って言えるのに、もう一人の変態ドMな私が、この人を手放すな!素直になれ!と訴えてくるのです。

どうしてですか?やっぱりキモチイイことにスゴく弱いからですか?変態ドMだからですか?

あの日の夜、キツネは考えました。どうしてこうなってしまったのかを考えて、考えまくった結果、すべての元凶は勇者であるという結論に至りました。

そもそもの始まりは、勇者が大昔の約束を破ったことです。魔界にけんかを吹っ掛けてきて、終いには戦争の火種まで作って!こっちが何百年我慢しても、勇者の後継者は湧いて出てきます。でもそうなると、あの人が勇者なんですよね。

やっぱり勇者らしくないです。

魔族よりも【魔】な性格をしていますし、すべてを分かったつもりはないですが、でもイイ人だと思います。鬼畜で変態ではありますが。


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