
キツネ様の日記帳~鬼畜変態野郎と〇〇プレイ~
第6章 キツネ様の話し合い
ん?待てよ。あいつまさかキツネ様を徹底的に飼い慣らして、魔界を手に入れようって作戦なんじゃ……ありえる!だってキツネ様のパパは魔王だもの。魔王の後継者はお婿さんかキツネ様のどちらかで、それで少し身の回りの人間関係が荒れてたりしてるもの。
危なかったですね。もう少してキモチイイことに洗脳されて、あの人を信用するところでした。怖いですね、こうやって洗脳って始まるんですね。深みにハマる前に初心に戻れて良かったと思います。
私の敵は勇者である男、つまり、鬼畜変態野郎です!キモチイイことをされようが、敵は敵です。世界を混沌に導く勇者を討伐することがキツネ様の使命なのです。
それを忘れずに頑張りたいと思います。
でも不安です。これ以上の変態プレイをされちゃうと、もう初心に戻れない気がします。でも、それを望んでるもう一人の自分が
ーーピンポーーン
「ふぎゃう!!?」
寝る前の日記をさぼってたので、まとめて書いていたら、チャイムが鳴った。鬼畜変態野郎はお出掛け中だ。誰かが来ても居留守を使えって言われてるから、知らん顔して日記に目を落とした。
でも何度もしつっこいくらい鳴るチャイムにいい加減腹が立って、文句と一緒に玄関の扉をバンッと開けた。
「新聞は要りません!!」
大きくて立派な剣を私に向けてる男の人が立っていた。
「おまっ、おまえ、魔族だなっ!」
何かいろいろバレてる。これはまずいことになったと思い、玄関の扉を閉めようとしたけど、男の人も一緒に家の中に入ってきた。これは不法侵入という犯罪だ。
「ころ、ころっ、殺されたくなかったら俺に従え!」
「はい」
「まっ、まずは、リビングに案内しろ!そこで、おまっ、おまえを、こっ、こっ、ころっ殺してやる!」
「はい」
しかしこの男の人、かみ過ぎだ。緊張してるってことは、こーいうことに慣れてないってこと。何かに逆上しない限り、変なことはしないと思う。
そこら辺を気を付けながら、鬼畜変態野郎の帰りを大人しく待ってることが、私に出来る生への道だ。
「ほっ、ほら!脱げよ!ころっ、殺す前に、あそっ、遊んでやる!」
これだから人間って興醒めなんだ。魔族に対して上からモノを言う。ゴブリン以下の粗末なもんしか持ってないくせにって、魔界に生きる、生きとし生きるすべてのものに笑われてるの知らないの?カワイソウに。
