
キツネ様の日記帳~鬼畜変態野郎と〇〇プレイ~
第7章 鬼畜変態野郎とはじめての
「シャワーしてくるね!」
鬼畜変態野郎の手から逃げるようにバスルームへ行き、頭のてっぺんから熱いお湯をかけた。お仕置きを受ける覚悟はある。でも頭の中はこれからのことでいっぱいだった。
そんな中でふと思ったことが、鬼畜変態野郎が勇者じゃないなら、いうことを聞く意味がないってことだ。
そもそも鬼畜変態野郎は誰なんだ。勇者と同じアパートに住む一般人?でも鬼畜変態野郎のまとう雰囲気は、一般人よりも魔族っぽい。むしろ魔族より魔族してる鬼畜変態野郎だもの、一般人なわけがない。
「……まぁ、別に知ったところで意味はないんだけど」
勇者が侵入してくる理由が分かった今、早く魔界に帰って、パパに報告して、みんなが平和に暮らせる道を探さないと。こんなことをしてる暇なんてない。
「今日は……何をするんだろ」
でも魔界に帰ったらもう会えない。私は魔界、鬼畜変態野郎は人間界で暮らしていくんだ。出会わなくて当然の出会いに出会えた。それだけで十分だ。
なーーんて、それじゃまるで私が鬼畜変態野郎にほれたみたいじゃないか。
「違うよ、そんなんじゃない。……でも何だろう、……引っ掛かるや」
そこを考えてもしょうがないから、適当に体を洗いバスルームから出ると、当たり前のように鬼畜変態野郎がベッドに座っていた。
ベッドの上には、手錠、縄、口枷が散乱している。どこからつっこんでいいのか分からず、部屋の扉の前で無言で突っ立ってると、鬼畜変態野郎が「来い」と命令してきた。
「あー……」
本当にいいのだろうか?こんなことをしてる場合じゃないのに、こんなことをして。でももう会えないのなら、今日だけでもって思う自分がいる。これで最後なんだ。
「くだらねーことを考えてんなよ。いくら抵抗しようが、おまえは俺のもんだ。首輪の意味を忘れたとは言わせねぇ」
ごちゃごちゃ考える必要がなかった。この首輪がある限り、私はこの人のペットなんだ。今は甘んじて鬼畜変態野郎の命令をきいていよう。
