
邪恋の爪痕と片恋の彼
第7章 殻への興味
「――――なんだそりゃ…仕事の内容に疲れるって感じじゃねぇ~な?ん?」
――――ど~して、こう勘がいいんだここ人は…
「まだ、飲めるならよってくか?」
「トモさん――――帰る所じゃないんですか?」
「――――別に俺の店だ…自由に出入りはできるって」
そう言うと、トモさんが来た道を顎で指す。
「赤ワイン――――…いいの出してくれますか?」
少し伏せ目がちに言うと、トモさんは笑って「取って置きのだしてやる」と、笑った。
「///なら――――…」
俺は、懐かしい背中の後を着いていく――――。
