
邪恋の爪痕と片恋の彼
第2章 ペアグラス
「――――え?鈍感…?」
「俺は貴方の事を見ていた――――…興味から…貴方の恋がど~なるのか…そして、貴方はど~するのか…
諦めるのか――――突き進むのか…」
ベッドに腰かけていた真壁が俺の髪を触りながら頬笑む…。
「でも、俺――――分かっちゃったんですよ…“あ~これ…初恋だ”って……」
――――初…恋…?
「――――俺…え?“初恋”?」
――――待て…待て……それなりに俺は恋愛をしてきたぞ?
野田が初恋って…無理がないか?
俺は頬笑む真壁を見上げる。
「また――――…その顔…つくづく鈍感と言うか…純粋と言うか…だから、初恋で痛い目にあうんですよ」
「い、痛い目って――――なんだよ」
「ゲイの後輩にアナル処女あげちゃう…見たいなことですよ!」
――――うぐぐぐぐ……た…確かに…ちょっと後悔している…ような…していないような…
