
邪恋の爪痕と片恋の彼
第11章 思春期物語
そして、入院してすぐに――――…精神科の診察があったが…俺は一切答えなかった。
答えても――――…意味のないことだからだ…
診断して“ゲイ”だから――――…って、言われても…
治る分けないし…
いや――――…治せるなら治してほしいけど…
結局…俺はズッーと沈黙をし続けた。
その後…診察の日程が徐々に少なくなり…週に一度の診察になると…俺の心は疲弊し――――…
見事に勃起不全となっていた。
そりゃぁそうだ――――…いい部屋とは言え…病院だ…
生死を分ける建物内で、食事も取らずに己を慰め続ける訳もいかず…、清掃のオバサン…生活介助してくれる看護士に後ろめたくて――――…
と、以前にあった罪悪感が膨らみ……
機能しなくなっていた。
さすがに――――…4ヶ月も自分のアレが一切反応しないのだ…焦るし…ビビる…
気がおかしくなりそうだった。
そして――――…俺は祖父さんにだけ…
苦しい胸のうちを明かした。
