
邪恋の爪痕と片恋の彼
第13章 けじめと荒療治
野田が――――好きだった…
本当に…好きだった…。
初めての――――――――恋心に…焦って…迷って…震えて――――…
同性という――――おれ自身も理解できない感情に…振り回されて…
でも――――…
野田の側にいられるなら…幸せだった。
だけど――――…
野田の結婚式の時に――――絶望し取り乱し…真壁にすがり付いてしまった…
野田への気持ちを――――…
無かったことにしたくて――――…
だって…俺には耐えられそうになかった…
嫌だよ――――…好きな人が…
違う誰かと…幸せになっていく姿なんて…。
幸せな家庭を築いて――――…老いていく姿なんて…
それを隣で見続けるなんて…
耐えられない――――…。
