
邪恋の爪痕と片恋の彼
第4章 日常訓練
「――――じゃぁ、境井さん」
「ん――――…あぁ…」
真壁は夜遅くに…俺の部屋を出ていった。
昼間から淫事に耽り――――…余韻と熱を繰り返してしまった…。
それでも、「帰りたくないです」と、甘える真壁を無理やりベッドから蹴落とし――――…帰らせた。
「何が――――帰りたくない…だ、明日……仕事だっつ~の…」
冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出し、喉に流し込むと…口の中に潜んでいたアイツの残り香が…身体に流れ込んだ。
「///…アイツの…唾液――――モロに…飲んでしまった…」
何度も舌を絡ませたからか…嫌でもアイツの唾液が口内に流れ込み…溺れそうになった。
「///元カノとも……あんなキス…したことねぇ~…よ…」
――――明日から…通常勤務再開だ…
「どんな顔で――――…仕事すらりゃぁいいんだよ…」
まだ、野田は新婚旅行から帰ってこない…。
とりあえず…仕事に集中しよう――――…。
自堕落な連休は終わりだ…。
