
邪恋の爪痕と片恋の彼
第1章 笑えない話し…
「ええ――――…好きな野田先輩の結婚式で…って時に」
――――え?
「・・・・・・・・まか…べ?」
な…何を言われた?
今――――こいつ…何を言った?
「驚かせちゃいましたか?俺はこう言ったんです。“好きな…野田先輩の結婚式”って……」
「なっ――――何を…言い出して…」
ベッドに寝る俺を見下ろす真壁の視線に耐えきれず…俺は目を反らす。
「――――好き…だったんですよね?境井さん…野田先輩の事が…」
「あっ、あぁ!友達として!そう――――俺たち同期だし!友達として!“好き”だった!」
「いいえ――――…【男】として…恋愛対象として…“好き”だった……」
背筋が冷えていくのがわかる…
は?なんで――――…なんで…真壁が…知ってるんだ?
