
邪恋の爪痕と片恋の彼
第5章 残りカスの薫り
「連休中…オリーブオイルで代用したじゃないですか?やっぱり、こっちの方が…用途に合ってますからね。それと、コンドーム…中出ししすぎるとお腹を壊しちゃいますからね」
俺は、目の前に二つを並べて「今日はこれらを使いましょ」と、ウィンクすると境井さんの顔がみるみる真っ赤になっていく。
「///はあ?つ…使わない!使わないし――――!つ~か、もう!流されない!ど、同僚とSEXなんかできねぇよ!」
――――真っ赤になって…連休中はグズグズになるまでやったのに?
「別に――――同僚でも良いじゃないですか?身体の相性もいいみたいですし、俺たち。ね?」
「“ね?”じゃ無いだろ!?///れ、連休は終わったんだ!切り替えろ!」
少しムキになって俺から距離をとろうとする境井さんだが、彼の部屋はお世辞にも広いとは言えない…ごく普通の1DK。
あっという間に距離は詰められる…。
境井さんの肩にそっと触れると…“ビクッ”とこれまた素直な反応が返ってくる。
「――――境井さん…今週一人で…しましたか?」
「///なっ!///な…何を!?」
真っ赤な顔でうつむく境井さんを覗くようにすると、顔を見られたくないのか…腕で顔を隠す。
「フフ…何をって……オナニー」
「///オナ…///オナニー…って……お前…」
恥ずかしいのか、その言葉を口にした境井さんは腕の隙間からチラッと俺を見る。
――――何?何?この人!?煽ってるの?
