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星の君と氷の私

第14章 14

目の前にある部屋の扉が重く感じる

ドアノブに手がまわせない

駿にちゃんと言わないといけないのに

ちゃんと謝らないといけないのに

凄い怖い…

もし嫌われたら?

もう傍にいてくれないかもしれない…

そう思ったら止まってたはずの涙があふれてきて

泣く資格なんて私にはないのに

決めるのは全部駿なのに

「大丈夫だから、ね?」

心が私の背中をさすってくれていて

背中から大丈夫って伝わってくる

けど…それでも…

ガチャ、目の前から扉を開く音がして見てみると

そこには駿がいた

「っ……」

「あーあ、俺がいないところで泣くなって
 ほら、中入ろ?」

駿に言われた通り恐る恐る中に入った

そしたら中には翔くんもいた

駿はベットの上に座って心は翔くんの横に座る状況に
なってしまったわけで…

本当は…駿の隣に座りたいけど…

私は静かに心の傍に座った

なんでああなってしまったのかみんなに説明しないと
いけないのに…私から話さないとなのに…

声が…思ったようにでなくて…

「雫ちゃん今日はゆっくり休んで。俺たちは帰るから」

「え…?」

「雫、ちゃんと話しな?大丈夫だから。」

心が私の目を真剣に見つめてくる

目を逸らすことなんてできなくて私は静かに頷いた

「もしなんかあったら連絡してきてね」

「雫ちゃん駿がなんかしたら言ってくるんだよ?」

「え、まってまって!俺そんなことしないって」

「雫、我慢しなくていいんだからね?私たちは”雫の味方”
 なんだから」

「え、ちょ俺は?無視ですか?」

「はいはい、駿もね。」

帰り際に翔くんが伝えてくれた

警察への説明は明日でも大丈夫だって

心からはちゃんと話してねって

2人にありがとうって伝えて玄関までお見送りをしました

そして今駿の部屋に2人っきりでいます

離れて座ってるけど、沈黙だけど
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