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星の君と氷の私

第8章 8

私はあの夏祭り以来、駿とまともに話してないです

花火が終わって解散ってなって、駿は私のこと家まで送ってくれることになったんだけど

私はなんで、駿があんなに辛い顔するのかわかんなくて

そればっかずっと考えてて

駿は楽しかったねーとか話しかけてくれたのに

私が全部うんーって、返しちゃってた

だって…気になるんだもん…

いや誰だって知られたくない過去は1つや2つある

お節介とか言われるかもしれないけど

もしそれがトラウマとかだったら、克服してあげたいとか思うじゃん?

好きな人なら尚更

だから、知りたいって思うけど…

本人とは気まずい関係になっております。

そして私は心の部屋に翔くんと一緒にいます

どうしてこうなってるかと言うと

ことの発端は数時間前の昼休みのときで

「今日空いてる?」

「うん、空いてるよ!」

「じゃあ放課後私の家行こ!」

って言われて、心さんに放課後私と隣のクラスの翔くんを回収され今に至ります

机の周りに3人で座っていて机の上には心が用意してくれたお菓子とお茶が置いてある

私なんでここに呼ばれたんだろ?

2人の時間を邪魔してるように見えるんだけど…

大丈夫かな?これ

「雫、駿のこと本当に好き?」

「え…」

「一時の感情じゃなくてこれからも好きでいられる?」

どういう意味…だろう?

これからも好きでいられる?

「心、それの質問だと雫ちゃんが混乱するよ」

「あ、ごめん、えーと…」

「雫ちゃん、駿がもし辛いことを抱え込んでいたとしても雫ちゃんは駿のことを見捨てなかったり、隣で支えてくれる?」

駿も…辛いことを抱え込んでいるの?

私は司のことをずっと抱え込んでいた

逃げて逃げて…でも、駿のお陰で、今の私がいる

駿がいなければ司のお母さんたちとまた話せてなかったし

真子のことだって誤解したままだったかもしれない

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