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星の君と氷の私

第10章 10

駿の本音を聞いたあの日から駿との距離が少しだけ近くなった気がした

けどあれ以来、駿とはあんまり話せていない

文化祭の準備が本格的に忙しくなったから

当日はクラスの出し物あるし、実行委員としても動かないといけないらしくて

クラスの出し物がない時間にシフトを入れてもらったりと、とにかくバタバタしてた

「はぁー」

ちょっとした休憩を取ろうって思って椅子に座ったら

「あ!雫ちゃん、今大丈夫!?」

クラスの衣装係の子に見つかってしまって

「大丈夫だよ? どーしたの?」

「衣装の寸法そろそろさせてくれるよね?」

って言われながら強制的に空き教室に連れていかれた

衣装の寸法が嫌だったってわけじゃないけど

色々と忙しすぎて忘れてたって言うのある笑

あと、もうそれどころじゃなかったし

「っとよし、完了! ありがと!」

「ううん!」

クラスの子達が出ていったあと私はまだここに残ることにした

はぁー、本当に疲れた

まだ文化祭本番にもなってないのに、この忙しさ

ってことは本番はもっと忙しい?

実行委員だけでも忙しいのに…

本番は白雪姫役…

大丈夫かな…ちょっと心配になってきたよ

あと、全然駿と話せてない…

同じ実行委員だから話せるかなとか思ってたけどあれからお互い同じクラスにはいる程度

実際話してるの業務連絡ぐらいかな?

連絡はちゃんと取ってるし携帯ではちゃんと話すのになー

そろそろ直接話したい

駿に抱きしめられたことを思い出しては1人で舞い上がって

やっぱ、駿のこと好きなんだなって実感して

がらがらがら、突然ドアが開いた音がした

ドアの方を見てみるとそこにはずっと話したいって思ってた人がいて

「え、なんで…」

「ちょ、雫、かくまって!」

そう言いながら彼はロッカーの中に隠れた

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