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死んでも愛して

第8章 ハチゾン

女は俺の姿を見て、目と口を開けたままかたまっていた。

そりゃそうだろう。

ゾンビが徘徊する訳のわからない世界でも、自分のおしっこをかぶってゾンビが復活したり、喜んだりしているのだから。

意味がわからなくて混乱しても仕方のないことだろう。

そうしている内に、尿はどんどん排水口に流れていってしまう。

ー俺の、俺の大切な聖水がっ!

俺は慌てて尿を集めようとするが、慌てているのでうまくいかない。

びちゃびちゃとはねるだけで、流れて失われていく。

ーくそっくそっ!これじゃ元の姿に戻れない。

しぶきのとんだ所が、ぶくぶくと反応して、所々に肉が、ついている。

ーやれやれ…今のままじゃ足りないことに変わりはないか…

そこで、俺はようやく気づいた。

ーこの女がいれば、おしっこいくらでもは手に入るじゃないか!

そうなのだ。

この女に水分補給させて、おしっこをさせれば、聖水を手に入れられるのだ。

そういうことか。

俺はもう女を喰うことからすっかり意識が離れて、女を大切に扱わなくてはならないと考えていた。

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