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ブラコンですが、なにか?

第10章 Be loved by Masaki①

「ぅ…ん」

カーテンから漏れる光で目を覚ます。

目に飛び込んだのはいつもの天井。


あれ?

ここは……俺の部屋?


周りを見渡すとここやはり俺の部屋だ。


雅にぃが運んでくれたんだ。

ゆっくりと身体を起こすと、多少の痛みはあるものの疲れはない。

身体も綺麗になっていて、スエットも全部着替えさせてくれていた。


昨日は家事をお休みさせてもらって、幸せな時間を過ごせてくれて、その上こんな時間まで寝かせてくれた。


けど……大丈夫かな?


「あぁぁぁぁ!」

突然の雅紀にぃの叫び声。

俺は慌てて声がしたであろう、リビングへと向かった。


「雅紀にぃ、俺の着替は!」

なぜか、パンイチの潤。


「雅紀ぃ、腹減った」

テーブルにへたり込む智にぃ。


「雅紀、片付け手伝って!」

資料を目一杯、抱えている翔にぃ。


「もう、待ってってば!」

なぜかフライを持ったままベランダに行こうとする雅紀にぃ。


昨日のカッコいい雅紀にぃは、どこへやら。


けどそれが、雅紀にぃらしんだよね。



「おはよ」

「和也ぁぁぁ」

俺の声に、雅紀にぃは縋る様に抱きついてきた。


きっと俺の事を考えて、家事を一手に引き受けたんだろう。


「おい、離れろ!」

「イテッ」

翔にぃが書類で雅紀にぃの頭を叩いた。

「そうだよ、昨日独り占めしたじゃん」

パンイチで拗ねる潤。

「うぅぅ、腹へったぁ。和也、玉子焼ぃ」

俺に助けを求める智にぃ。


「潤はまず風呂でしょ?上がるまでに服を用意するから入ってきて」

「はーい」

「翔にぃは先に要るモノ要らないモノの選別!たくさんありるんだからさっさとする」

「はいっ!」

「智にぃはすぐに作るから、それまではこれ食べて待ってて」

「はぁ~い」

動き出す前にみんなが俺の所に来て、頬にキスを落とす。

「おっ…俺は?」

「雅紀にぃはお米洗っててくれる?その間に洗濯物を取り込むから」

「わかった!ありがとう、和也」

雅紀にぃはチュッと頬ではなく、唇にキスを落とした。

「「ま~さ~き」」

「ま~さ~にぃ~」

「ひぃぃぃぃぃ~」


今日も俺……兄弟に愛されてます♡

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