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ブラコンですが、なにか?

第11章 Be loved by Sho①

ゴクリと和也が吐き出したものを飲み、潤った唇を手の甲で拭った。

雅紀のベッドに力なく身体を預ける和也。


そのまま和也を……

と言いたいが、部屋の掃除は全く進んでいない。


「落ち着いたら、部屋来てな?」

「翔……にぃ」

先に部屋に戻ろうとしたら、和也に呼び止められた。

「ん、どうした?」

「いい…の?」

起き上がる和也の潤んだ瞳は、パンパンに膨れ上がってズボンを押し上げる俺のモノに向いている。


いい事はないけど……

時間に追われるように和也を抱きたくはない。


「じゃあ夜……いい?」

和也に近づき耳元で呟くと、途端に顔を真っ赤にさせる。


答えなんてわかりきってるし、きっと俺はノーと言わせない目をしてる。


「うん」

でも和也は嫌な顔一つせず、少しだけ嬉しそうに笑うんだ。

「いい返事」

頬を包んでチュッと唇にキスを落とした。

「ゆっくり休めよ」

俺の言葉に頷くと、雅紀のベッドに身体を沈めた。


よし、それまでに書類の整理をするか。


部屋を出ようとドアに近づいたら、コソコソと話す声が聞こえた。


アイツら……


ゴホンっと咳をしてドアを開けると、予想通りの光景が広がった。

それぞれドアとは別の方向を見て、不自然に立っている智にぃと雅紀と潤。

「何してんの?」

「いや、別に……ねぇ?」

「翔こそ、何してたの?」

潤がニヤニヤ笑いながら俺を見つめ、智にぃも厭らしい目を向ける。


知ってるくせに……


「俺の部屋で……うぐっ!」

「バカっ、雅にぃ」

正直者の雅紀の口を潤が慌てて塞ぐ。

「じゃあ、部屋戻るね?」

「ちょっ、翔にぃ!」

歩き出す俺を雅紀が止めるように呼ぶ。

「あっ、夜はわかってるよね?反論あるなら聞き耳立ててた事……言うよ?」

ニヤリと笑って見せてから再び歩き出すと、背中越しに嘆きの声が聞こえた。

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