太郎くんとエッチな災難
第1章 転校生
「普通みんな転校生には色々教えてあげるのにみんな嘉山君に冷たいんだもん」
「冷たいとかそういうわけじゃねぇよ…こんなの慣れてるし…っつーか、ほら俺に構ってるからお前授業遅刻してんじゃん早く行けよ」
「一緒に行こう?」
「俺はいいよ、めんどくせぇし」
「駄目だよ、一緒に行かなかったら私も行かないもん」
「はぁ?分かったよ、行けばいいんだろ」
「あ、教科書とか教室!」
私と嘉山君は一度教室に戻る事にした。
教科書とかを用意している時だ。
教室のトビラの所で待っていた嘉山君が急いで教室に入ってきた。
「おい、教師がそこまで来てる!隠れよう!」
「へ?どうして…っ」
嘉山君は私の腕を掴んで教室の掃除用ロッカーを開けるとそこに私を押し込んで自分も入ってロッカーのドアを閉めた。
「ねぇ、どうして隠れるの?」
「シッ!」
狭くて身動きが全く取れない。
「…今、誰かいたような気がしたが…気のせいか」
教室のトビラの方から先生の一人言が聞こえて何処かに行ったみたいだ。
「…先生行ったよ?」
「そうだな」
「隠れなくても良かったんじゃない?」
「サボってると思われるだろ…俺がいたらいくらサボってないって言っても信じねぇよ。お前までそれで説教でもされたら嫌だ」
嘉山君って…思ったより全然良い人かもしれない。