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もう一度、君に会えたら

第1章 再会

「こんな暑いなか、数時間立ちっぱなしなんですよ?ひとまわりしてから戻ってきましょう?」

渋るセンパイをようやくうなずかせた僕は、
駅から繁華街へ移動する。
もちろん、手はつないだまま。

でも、
付近のカラオケ店をまわっても、2時間以上待ちの混みぐあい。
みんな、考えることは同じ、ということ。

「しかたないわね。駅に戻ろう?」

「でも、電車は動きませんし。。
タクシーもまだまだでしょうし。
つぎ、いつ会えるかもわかりませんし」

ほかに時間を過ごせるところは…と僕は考える。

「そんな残念がる美声じゃないわよ」

もはや、あきれたようにセンパイは言うけど。

歌を聞きたい。
とは言ったけど、それが本筋じゃないんだ。

僕はセンパイと一緒にいたいんだ。

好きだから。。

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