ここから始まる物語
第17章 究極の二択
しかし、もともと備わっていた頑固な性格が、ピスティを素直にさせませんでした。
本当は反省しているのに、謝って仲直りしたいのに、口から飛び出る言葉は、どれもその真反対のものばかりでした。
「だったら、僕を敬わなくてもいいさ。友達と思ってくれなくてもいい」
ピスティはみんなに背中を向けました。
「僕はどんなに嫌われても、レナを殺したくなんかない」
そして部屋を出ていこうとしたのですが、
「待って、ピスティ」
レナがピスティの前へ回り込んで両手を広げました。部屋から出ていかせまいとしているのでしょう。
「レナ、どうしたんだい」
仲間と喧嘩したあとですが、レナに話しかけられると、少しだけ気持ちが穏やかになりました。
「私、ピスティの気持ちがわかるかもしれない」
「本当かい」
思わず嬉しくなって尋ねたのですが、
「そうじゃないの」
と首を横に振りました。
「そうじゃないって、何が」
「ピスティが、仲間たちと喧嘩をするところなんて、私は見たくないし、ピスティだって、本当は仲間たちと別れたいなんて思ってないでしょ」
「そんなことないさ」
ピスティは強がったつもりですが、そう言った自分の声は、思った以上に小さいものでした。
「そんなこと、あるわよ」
レナは困り顔でピスティの手を握ります。
「怒らないで聴いてほしいんだけど・・・・・・」
レナはそう前置きをした上で言いました。
「ピスティが私を守ってくれるのは、私のためじゃないわよね」
「何を言うんだい。僕はレナを大切に思ってる。だからこそ、きみを殺すなんて選択はできないんだ」
「それは私も信じられるわ。すごく嬉しい。だけど・・・・・・」
本当は反省しているのに、謝って仲直りしたいのに、口から飛び出る言葉は、どれもその真反対のものばかりでした。
「だったら、僕を敬わなくてもいいさ。友達と思ってくれなくてもいい」
ピスティはみんなに背中を向けました。
「僕はどんなに嫌われても、レナを殺したくなんかない」
そして部屋を出ていこうとしたのですが、
「待って、ピスティ」
レナがピスティの前へ回り込んで両手を広げました。部屋から出ていかせまいとしているのでしょう。
「レナ、どうしたんだい」
仲間と喧嘩したあとですが、レナに話しかけられると、少しだけ気持ちが穏やかになりました。
「私、ピスティの気持ちがわかるかもしれない」
「本当かい」
思わず嬉しくなって尋ねたのですが、
「そうじゃないの」
と首を横に振りました。
「そうじゃないって、何が」
「ピスティが、仲間たちと喧嘩をするところなんて、私は見たくないし、ピスティだって、本当は仲間たちと別れたいなんて思ってないでしょ」
「そんなことないさ」
ピスティは強がったつもりですが、そう言った自分の声は、思った以上に小さいものでした。
「そんなこと、あるわよ」
レナは困り顔でピスティの手を握ります。
「怒らないで聴いてほしいんだけど・・・・・・」
レナはそう前置きをした上で言いました。
「ピスティが私を守ってくれるのは、私のためじゃないわよね」
「何を言うんだい。僕はレナを大切に思ってる。だからこそ、きみを殺すなんて選択はできないんだ」
「それは私も信じられるわ。すごく嬉しい。だけど・・・・・・」