ここから始まる物語
第18章 団結
それで喧嘩別れしてから、ピスティはずっと後悔していたのです。あんなことを言わなければ良かった、と・・・・・・。そして、ずっと悩んでいたのです。素直に、ごめんと言えないことを・・・・・・。
ピスティが、ほとんど丸一日も悩んで、それでもまだ言えなかった『ごめん』という言葉。それを、ライはいとも簡単に言ったのです。そんなライの寛大さに、ピスティは心を動かされました。
「僕はなんて心の狭い人間なんだ」
すぐそばにいるフウに、ピスティのごく小さい呟きが聞こえていたかどうかはわかりません。
地面に膝をついたままのフウは、さらに言葉を続けました。
「ライは、今、危機にあります。ゲンと共に、荒れ狂った群衆に囲まれて、今にも殺されてしまいそうなのです。でもライは、伝言の中に助けを求める言葉を含めませんでした。ただ、『ごめん』という言葉だけを伝えてほしいと、私に願ったのです。ライは、助けてもらうために嘘を言っているのではありません。謝りたい気持ちと、友でいたい気持ちは本当なのです。どうか仲間を――いや、かつての仲間を、助けてください! これは、ライでもゲンでもなく、まぎれもなく、この私の思いです!」
言い終わってから、フウは地面に両手をついて、深く頭をさげました。
それを見ていると、もう面倒くさいフリなんてしてはいられませんでした。フウが来た時からおさえていた嬉しさと、仲間の危機を聞いて湧きあがった思いが合わさります。
ピスティはついに地面から跳ね起きると、頭をさげるフウを助け起こしました。
「フウ、頭をあげてくれ。僕が悪かったんだ。ライにはすまないことを言ってしまった。僕の方こそごめん。フウも、ライも、ゲンも、やっぱり僕の大切な仲間だ。僕も仲間を助けたい。それから、ちゃんと謝りたい。だから、ライとゲンがどこにいるのか、教えてほしい」
ピスティが、ほとんど丸一日も悩んで、それでもまだ言えなかった『ごめん』という言葉。それを、ライはいとも簡単に言ったのです。そんなライの寛大さに、ピスティは心を動かされました。
「僕はなんて心の狭い人間なんだ」
すぐそばにいるフウに、ピスティのごく小さい呟きが聞こえていたかどうかはわかりません。
地面に膝をついたままのフウは、さらに言葉を続けました。
「ライは、今、危機にあります。ゲンと共に、荒れ狂った群衆に囲まれて、今にも殺されてしまいそうなのです。でもライは、伝言の中に助けを求める言葉を含めませんでした。ただ、『ごめん』という言葉だけを伝えてほしいと、私に願ったのです。ライは、助けてもらうために嘘を言っているのではありません。謝りたい気持ちと、友でいたい気持ちは本当なのです。どうか仲間を――いや、かつての仲間を、助けてください! これは、ライでもゲンでもなく、まぎれもなく、この私の思いです!」
言い終わってから、フウは地面に両手をついて、深く頭をさげました。
それを見ていると、もう面倒くさいフリなんてしてはいられませんでした。フウが来た時からおさえていた嬉しさと、仲間の危機を聞いて湧きあがった思いが合わさります。
ピスティはついに地面から跳ね起きると、頭をさげるフウを助け起こしました。
「フウ、頭をあげてくれ。僕が悪かったんだ。ライにはすまないことを言ってしまった。僕の方こそごめん。フウも、ライも、ゲンも、やっぱり僕の大切な仲間だ。僕も仲間を助けたい。それから、ちゃんと謝りたい。だから、ライとゲンがどこにいるのか、教えてほしい」