
ここから始まる物語
第20章 再会、抱擁、功罪
「さっきの呪文のせいで、私の魔法は弱ってしまったわ。でも、完全になくなってしまったわけじゃない。だから、まだ残っているものもあるの。ピスティが死んでいないのも、そのおかげよ。今は生きているけど、魔法の力が完全に消えてしまったら――それは私が消えるのと同じことなんだけど――ピスティの命もなくなるわ」
「そういうことなのか」
やはり、ピスティとレナがともに暮らしていくことには、困難がつきまとうようです。
「ピスティさま」
うち沈んでいるところへ、クリシーが声をかけてきました。
「落ち込んでいらっしゃるところを申し訳ありません。レナさまがこうしてまだ消えていないのは、やはり危険なことです。レナさまをあの祠へ監禁するしかありません。そうすれば、おそらく五年後には、レナさまの存在を消すことができます。もちろん、人びとの欲までは消し去ることはできませんが・・・・・・それでも、レナさまという、お姿と人格を持った存在は消し去ることはできます。そうしなくては、また魔法の力による破壊が繰り返されてしまいます。ピスティさま、レナさまを監禁して、よろしいですね」
「駄目だッ!」
ピスティは叫びました。あばら骨が、締め付けられるように痛みます。
「頼む。レナがいなくなるということは、僕も死ぬことになるんだ。どうせ五年の命だ。ならば、その五年を僕にくれないか」
「どういうことでしょう」
「僕はその間に、絶対に見つけてみせる。魔法が安全に使えて、レナが争いや破壊の原因にならない方法を・・・・・・」
「無理です、ピスティさま」
「いや、やる!」
ピスティは、諌めるクリシーに、あくまで反対しました。
「そういうことなのか」
やはり、ピスティとレナがともに暮らしていくことには、困難がつきまとうようです。
「ピスティさま」
うち沈んでいるところへ、クリシーが声をかけてきました。
「落ち込んでいらっしゃるところを申し訳ありません。レナさまがこうしてまだ消えていないのは、やはり危険なことです。レナさまをあの祠へ監禁するしかありません。そうすれば、おそらく五年後には、レナさまの存在を消すことができます。もちろん、人びとの欲までは消し去ることはできませんが・・・・・・それでも、レナさまという、お姿と人格を持った存在は消し去ることはできます。そうしなくては、また魔法の力による破壊が繰り返されてしまいます。ピスティさま、レナさまを監禁して、よろしいですね」
「駄目だッ!」
ピスティは叫びました。あばら骨が、締め付けられるように痛みます。
「頼む。レナがいなくなるということは、僕も死ぬことになるんだ。どうせ五年の命だ。ならば、その五年を僕にくれないか」
「どういうことでしょう」
「僕はその間に、絶対に見つけてみせる。魔法が安全に使えて、レナが争いや破壊の原因にならない方法を・・・・・・」
「無理です、ピスティさま」
「いや、やる!」
ピスティは、諌めるクリシーに、あくまで反対しました。
