
ここから始まる物語
第22章 最後の戦い
「強さ?」
「そうだ。数が多いからと言って強いわけではない。一人しかいないからと言って弱いわけではない。大勢の人間の意志にも負けぬ強さで、おまえが一人で祈るのだ」
「はッ」
クリシーは息を飲みました。その通りです。数と強さは、必ずしも同じものではありません。百匹の蟻よりも、一頭のライオンの方が圧倒的に強いのです。
「クリシーよ。おまえはわれら神々に、どのような意志から、何を願う」
「私は――」
突然の質問に息が詰まったものの、クリシーはすぐに心を整理しました。そして声を振り絞って、自分の意志と願いを口にしました。
「アウィーコート王国は今、滅亡の危機に瀕しています。だから、アウィーコート王国を、いや、アウィーコート王国に住むすべての住人を死なせたくはない。だから、神々のご出陣を願います」
「そうか、ならば、強くそう祈るのだ。数え切れない人数の、屈強な戦士たちの意志にもまさる強さで、その意志と願いを祈るがいい。そうすればわれわれ神は、ふたたび姿を現すことだろう」
「かしこまりました」
クリシーはその場に膝をついて、一心に神に祈りを捧げ始めました。
「そうだ。数が多いからと言って強いわけではない。一人しかいないからと言って弱いわけではない。大勢の人間の意志にも負けぬ強さで、おまえが一人で祈るのだ」
「はッ」
クリシーは息を飲みました。その通りです。数と強さは、必ずしも同じものではありません。百匹の蟻よりも、一頭のライオンの方が圧倒的に強いのです。
「クリシーよ。おまえはわれら神々に、どのような意志から、何を願う」
「私は――」
突然の質問に息が詰まったものの、クリシーはすぐに心を整理しました。そして声を振り絞って、自分の意志と願いを口にしました。
「アウィーコート王国は今、滅亡の危機に瀕しています。だから、アウィーコート王国を、いや、アウィーコート王国に住むすべての住人を死なせたくはない。だから、神々のご出陣を願います」
「そうか、ならば、強くそう祈るのだ。数え切れない人数の、屈強な戦士たちの意志にもまさる強さで、その意志と願いを祈るがいい。そうすればわれわれ神は、ふたたび姿を現すことだろう」
「かしこまりました」
クリシーはその場に膝をついて、一心に神に祈りを捧げ始めました。
