ここから始まる物語
第7章 脱出
が、「神」のうち、一人の脇腹へ剣をつきこんだ時、それが弾かれて、ピスティは大きく体勢を崩してしまいました。
ピスティは耐えられずに、床に片膝をついてしまいました。
――もう駄目だ。
そう思った時です。
レナが叫びました。
「腕はもう治ってるのよ!」
その言葉に、ピスティは目が覚めるような思いになりました。
そう、もう何をするにしても、腕の痛みなど気にする必要はないのです。レナが、魔法の力で直してくれたのですから。
ピスティは床についた膝を立てて、ふたたび剣を振るい始めました。
すると、どうでしょう。
ピスティの剣の前に、敵は次々と斬り倒されていくではありませんか。
腕の痛みを気にしなくてよくなった分、さっきよりも――いや、怪我をして以来――剣を振るう早さも、技の多さも増したのです。
敵は次々と倒れて折り重なり、やがて、ほとんどの敵はいなくなりました。
最後に残ったのは、セオスひとりだけです。
ピスティは、セオスの喉元に剣の切っ先を突きつけました。
「まだ戦うかッ!」
セオスは悔しそうに、低い唸り声をあげています。
「ま、参った。しかし、その娘を渡さなければ――」
セオスが言い終わらないうちに、ピスティは目に力を込めて、セオスを睨みつけました。
「ひ、ひい!」
セオスは甲高い叫び声をあげると、つまづいたり転んだりしながら、駆け去ってしまいました。
ピスティたちは、どうやら助かったようです。
「ピスティ! ありがとう!」
レナが、輝くような笑みを満面に浮かべて駆け寄ってきました。そんなレナを、ピスティは両腕を広げて受け止めました。
ピスティは耐えられずに、床に片膝をついてしまいました。
――もう駄目だ。
そう思った時です。
レナが叫びました。
「腕はもう治ってるのよ!」
その言葉に、ピスティは目が覚めるような思いになりました。
そう、もう何をするにしても、腕の痛みなど気にする必要はないのです。レナが、魔法の力で直してくれたのですから。
ピスティは床についた膝を立てて、ふたたび剣を振るい始めました。
すると、どうでしょう。
ピスティの剣の前に、敵は次々と斬り倒されていくではありませんか。
腕の痛みを気にしなくてよくなった分、さっきよりも――いや、怪我をして以来――剣を振るう早さも、技の多さも増したのです。
敵は次々と倒れて折り重なり、やがて、ほとんどの敵はいなくなりました。
最後に残ったのは、セオスひとりだけです。
ピスティは、セオスの喉元に剣の切っ先を突きつけました。
「まだ戦うかッ!」
セオスは悔しそうに、低い唸り声をあげています。
「ま、参った。しかし、その娘を渡さなければ――」
セオスが言い終わらないうちに、ピスティは目に力を込めて、セオスを睨みつけました。
「ひ、ひい!」
セオスは甲高い叫び声をあげると、つまづいたり転んだりしながら、駆け去ってしまいました。
ピスティたちは、どうやら助かったようです。
「ピスティ! ありがとう!」
レナが、輝くような笑みを満面に浮かべて駆け寄ってきました。そんなレナを、ピスティは両腕を広げて受け止めました。