❇️片暉の残照❇️
第6章 植物園と銀の狼
「――――いえ、…眼帯をしている子と出会ったことがなければ…そのような反応になるのは…理解しています」
すると、リンデルさんは私に視線を会わせるようにしゃがむと…右目を見つめ――――微笑んだ。
「幼いときの怪我とはいえ――――いたかったでしょう…」
そう言うと、私の左目を撫でた。
「――――だ…ぃ…じょうぶ…です」
リンデルさんの優しい眼差しに…心が痛くなった。
本当は…傷なんてない…。
でも――――化け物の証しでもある別色の目は…見せられない…
あの商人の彼のと似た…濃い黄金の瞳だとしても……
綺麗な彼とは違う――――…
化け物の……瞳…。
「そんな――――顔をしないで?テイス様…貴女には美しい若葉の瞳がありませわか――――…。よく見ると、朝露が太陽を受けて光るかのように、金と銀の輝きを閉じ込めている…///美しい瞳だ」