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❇️片暉の残照❇️

第7章 穏やかな日々と子守唄


「テイス様の頬に傷がついてなくて本当によかった…」


「ニコルったら大袈裟だなぁ…意外に令嬢って力がないものなのね――――…へへへ」


私は頬を擦りながら笑った。



「テイス様――――笑い事ではないですよ!」


ニコルの隣で本日のスケジュールを確認していたキロが青ざめた顔をして私を見る。


キロはあの日、私を助けることが出来なかったと後悔し執事長のバキエさんに降格を申し出たらしい…。


まぁ、表向きは私の不注意でのかぶれたなのだから…バキエさんも処分に困っただろなぁ。

とりあえず、一ヶ月の減給はあったみたいだけど……、降格はなんとか免れたらしい。


ニコルもメイド長の長いお説教を受けたとか…。



本当に二人には申し訳なくて…頭が上がらない…。



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