テキストサイズ

❇️片暉の残照❇️

第7章 穏やかな日々と子守唄


「曲のテンポが早くならったら…大事故確定だわ」


もう少しで16になり成人として扱われるが…

私の中身は…あの山小屋から出てきたばかりの世間知らずで常識も知識も赤子ななんちゃって令嬢なのだから…。


「ニコル、少し一人で練習をするから――――時間になったら教えて?」


「かしこまりました――――…では、お昼時にお迎えに参ります」



ニコルは部屋から出ていった。


一人になり、ホッとため息をつくも――――…ダンスの事を考えると胃が痛くなる。



「気分転換でもしようかな――――…」


ストールを引っ張り出すと肩にかけ――――…今はすっかり冬支度が完了した裏庭に向かった。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ