❇️片暉の残照❇️
第8章 成祝の義とスノーフェアリー
「あの――――…緊張してしまう…ので…普段のドレスじゃダメですか?」
「!何を言っているんだテイス!成祝の義は人生にとってはとても重要な儀式だ!神から一人の大人として認められる大事な日となるんだぞ?」
ドレスに緊張して動けない私にお兄様は目を輝かせる!
「///大人として…ですか…」
「あぁ!身分証明が出て――――貴族街と城下町などの行き来も、保護者同意書が無くても自由に行けるんだぞ!」
え!?――――それは…知らなかった…
「じゃぁ、下町の研究所にも自由に行けるの?」
頬を腫らしてしまった日から、お父様から許可がおりず…研究所に行けなかったのだ――――…。
たまに、キロやニコルに研究所に手紙を届けてもらっていたが…
新種のハーブの話を聞くと、見てみたくてウズウズしていた。