❇️片暉の残照❇️
第8章 成祝の義とスノーフェアリー
「見てごらん…月明かりに照らされると…右目が……金色に光っているんだ」
「――――え…?それは…左目――――」
鏡に映る自分を見ると――――隠していない本来緑色の瞳が…光の加減により金色に変わっていた。
私は恐る恐る…左目を押さえていた手を外して――――両目を鏡に映す…。
「――――同じ…だ…///同じ色?…うわぁ――――知らなかった!お兄様…私の目!化け物じゃ無くなってる!」
私は光に照らされた自分の両目が同じ色であることに凄く嬉しかった!
「///これで――――皆と同じだ…気持ち悪くない!化け物じゃない!嫌われない――――…私…!」
しかし、月に雲がかかったのか――――月明かりが徐々に薄れていくと…
私の右目は――――緑色へと戻った。
「――――あっ…やっ…ダメ――――やだ…あ…ぁぁぁ…そんなぁ…」
お兄様はそんな、私を抱きしめてくれた――――。
「テイス――――…化け物って…違うよ?その瞳は“オッドアイ”と言って…化け物だからその瞳と言う訳じゃない!」
――――“オッドアイ”…初めて聞く言葉に私は…涙を流しながらお兄様を見上げる。