❇️片暉の残照❇️
第11章 奇跡の王
「いえ――――!テイス様…ここは王宮の客室でございます!
昨日、サンドラ様も馬車で直接こちらへ運ばれ、王宮医師に見ていただいたんです!」
――――は?王…宮…?
「ん?――――だって…ロミ…が…いたから…」
「テイス様――――夜にロミ様とお会いになられたのですか?」
私はうなずくと…ニコルとキロは顔を見合せうなずく。
「テイス様――――ここは、王宮で…ロミ様は現在王位継承者第一位のお方です」
「え!?えええええ!?」
私は、驚きベッドから飛び起きてしまった!
ど…どどどど…どうしよう!?
私ったら…私ったら!?ロミが商人だと思っていたから……結構…大雑把に察していた気がする…?
「テイス様……ベッドにお戻りください!しばらく安静にとのことですから!」
ニコルは、私の動揺を納めようと…ベッドへと連れ戻す。