❇️片暉の残照❇️
第11章 奇跡の王
確かに、女性が眼帯をして歩いているのは見かけたことがなかった。
落ち込んでいるとニコルが白い眼帯を手に取り、薄い黄色のドレスに合わせたヘッドドレスを手に取った。
「少しお時間いたはだければ…この殺風景な眼帯をテイス様に似合う様にリメイクいたしますが…」
「///えっ!?出来るの!?」
「はい」
そう言うと、ニコルは自分の裁縫道具を手に窓辺に移動して作業をし始めた。
「///ニコルは…手先が器用なんです。この間、ほつれたシャツを造ろってもらいました――――」
キロが窓辺で作業するニコルを見つめ頬笑む。
「へぇ~…ニコルとキロって仲がいいのね」
「///えっ、え――――は?仲が…!?仲…は?えっと…いいと…か…!?///分からないです!!」
間があってから、キロが緊張ぎみに答える。
「?キロ――――大丈夫?」
「///大丈夫でっ!ございまふ!」
“ございまふ”って…噛んでるよ?