❇️片暉の残照❇️
第11章 奇跡の王
「ほ、ほら――――キロは控え室に!これからテイス様のお着替えです!」
「///おっ、おおお――――。では、また!」
そう言うと、キロは隣の使用人控え室に入っていった。
「///へへへ――――キロとニコルは本当に仲がいいなぁ~!」
「///は?えっ!――――えっと!仲がいいわけ!ないです!」
ん?変な間があったあとに……全力で否定されたけど…?
仲が…いいと思うんだけど?あれが――――普通なのかな?
「さっ、テイス様――――お着替えしましょう!お散歩の時間がなくなってしまいますよ!」
「!はっ、はい!!!」
私はニコルに助けられながらドレスを着る――――…が…
「…ニコル…このドレス…胸が…」
「えっと…胸当てに…綿でも詰めますか?」
それは…ある意味屈辱的だ――――…
「もしくは…カフッと開いた胸元をストールで隠しますか?」
「それが…いいかも…」
なんとも情けない…ドレスの袖や裾はあっているのに…何故に胸元だけ…スカスカなのか!?
「サンドラ様…嫌がらせかな?」
私はチラッとクローゼットを見る。
あの大きなクローゼット中のドレスのほとんどが…私のサイズではないと思うとため息が出た。
プレゼントされても…これじゃぁ…ねぇ…