❇️片暉の残照❇️
第11章 奇跡の王
「大きな仕事はあらかた片付いたし、大丈夫」
お兄様は、そっと私の手を取ると転ばないようにエスコートしてくれた。
「///ありがとうございます!」
その様子を見ていたニコルとキロは私の横からスッと後ろへと下がった。
「おや?――――そのドレスと…眼帯は…?」
お兄様は見慣れない新しいドレスと眼帯にジロジロと私を見る。
「///あっ!サンドラ様からのプレゼントだそうです!クローゼットいっぱいに…寝ている間に運ばれてきた見たいで…お礼を言わないと行けませんね」
すると、お兄様は驚いた顔をして「へぇ~」と、再び私をジロジロ見る。
「に…似合いませんか?」
「いや~…サンドラ様のプレゼントと言うなら…もっと――――こう…派手なのを予想していたから、薄い黄色のドレスは意外だなって!」
その答えを聞いて私は笑ってしまった。
「///ハハハ!ありました!派手なドレスが沢山!その中で一番目立たない色を選んだんです!しかも、眼帯は全部武人用ので、この眼帯だって武人用の白をニコルがリメイクしてくれたんですよ!」
すると、お兄様は「やっぱり」と大きくため息をついた。
「///それと――――ここだけの話にしてください――――実は、胸元が……///私には大きくて…今回はストールで隠していますが…手直ししないと……///」