❇️片暉の残照❇️
第11章 奇跡の王
「若い頃…ですか?」
私は、差し出された紅茶を受けとると…いまでも十分若く見える王様をチラッと見た。
「フフフ、テイス――――叔父様…ああ見えて、43だよ?ちなみに…ポルギが32だから!」
「43!?――――…30前半だと…お若い…です!」
私は、王様の若さにビックリした。
変な話……執事のポルギさんの方が年上かと思ってしまったほどである。
「////フフフ…若いって言われちゃいました!嬉しいですねぇ~」
王様は嬉しそうに照れ臭そうに笑ってポルギさんの入れた紅茶を飲んだ。
私も、つられて紅茶に口を付けると…あまりの美味しさに「うわ!美味しい!」と、声を発していた。
「ありがとうございます」
ポルギさんは頭を下げると柔らかく笑った。
「何度――――このポルギの茶に救われたか…///君たちには本当に感謝しきれない」
“君たち”と言う言葉に、ポルギさんの他に誰かを見ている感じに胸がグッと詰まる。
「いいえ――――…王を守るのが民の務めでございます」
ポルギさんは王様の言葉に胸に手を当て首を振る。