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❇️片暉の残照❇️

第11章 奇跡の王


「実はね――――この“大輪”には沢山秘密があるんだよ!///フフフ」


王様はバラを手にして嬉しそうに微笑みポルギさんを見た。


「そういえば…このバラの元の原産地は…北ミュトロン…だった気が…」


お兄様が何かを思い出したのかポルギさんを見て「あっ…」と、呟く!


「北ミュトロンの一部の地域で取れる薬草を栽培した後の土で開花したのが最初だと…聞いたことが…」


「流石――――メルト様…ちゃんと勉強しておりますね…。

そうです――――“大輪”は最初、我が家の畑で作られた薬草の狩り終わりの土から芽吹いた…偶然のバラでございます。

それを――――彼女が改良して…このように大きな花びらの“大輪”に仕上げた…」


ポルギさんの言う…“彼女”とは、お母さんのことだろうか…?


チラッとポルギさんを見ると、視線が会った!


ポルギさんはお母さんと知り合いだったのだろうか?


気になるが――――…お母さんの事は秘密である…聞くに聞けない!





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