❇️片暉の残照❇️
第13章 初めての晩餐会
あれ?手に力が入ってる――――?
「///お…俺に――――…似合ってないか…///無理してる…みたいか?」
「あっ…///……ちょっと…ちょっと…ですけどね?」
少し言い過ぎた…かな?と、思いながらも…素直に言うと――――…
「///クソッ」
と、コーテル様は舌打ちをして…
「僕は……苦手なんだ///人前とか…強い口調…とか…///」
え――――?いま…自分の事を…“僕”って…言った。
コーテル様は唇を噛みながら…必死に前を見ながら踊っていた…
「――――お母様…が…喜ぶから……」
そう言うと…曲が静かに落ち着き――――…終わりを知らせる。
私たちもくるりと回り…踊りを止めた…。
“お母様が喜ぶから…”
まだ、子供な私たちは……そばにいる大人に影響される――――。
もしかして、コーテル様は…
私は繋いでいたコーテル様の手をギュッと強く握った。
「――――お前…痛い…ぞ…」
「大丈夫です――――コーテル様は立派です!
コーテル様は頑張り屋さんなんですね……お母様のことを…大事にされている証拠じゃないですか…。
でも――――無理はしないでくださいね…」
私はキョトンとするコーテル様にお辞儀をすると踊りの輪から離れた。
すると、私が離れたことで――――…踊りたいと思っていたご令嬢が一人になったコーテル様に声をかけ始めた!
「――――ちょっ、お前……///お前…」
呼び止められたが――――…振り替えるとコーテル様は多くのご令嬢に揉みくしゃにされていた。