❇️片暉の残照❇️
第14章 赤い魔の手
「“キロが側にいるから大丈夫”と…執事のキロを信用すると…あの大きな瞳で言われた」
「――――は?」
あの…執事を“信じる”だと…?
「何を…言って――――いるんですか?執事を信じる?はあ?公爵令嬢が…使用人である執事を…信じる?バカな…事を言わないでください……」
俺は目の前のサンドラ様を無礼にも睨み付けた!
「――――お前が…どんな扱いをされてきたかは知らないが…テイス嬢は、執事の彼を本当に信頼していたよ」
「バカな事を言うな――――!主が…使用人に、心など許すはずがない!あなただって――――!その後ろの使用人と馴れ合うか?馴れ合わないだろう!」
俺は立ちあがり怒りを表した!