❇️片暉の残照❇️
第3章 不思議な娘
「これは“バジレ”と言うチーズと相性のハーブなんですよ!ほら、香りがいいでしょ?焼くともっと香りが立つのよ?」
ニコルは雑草から取り出したハーブを物珍しそうに見つめ「これが?」と、首をかしげた。
「まぁ、ハーブって結局は雑草に近いから…適度に間引かないどどんどん繁殖していくのよ――――…
でも、沢山間引いても…乾燥させてハーブティにしたり、ハーブソルトにしたり…と、使い道があるから捨てるのはもったいないのよね」
「テイス様はハーブにお詳しいんですね、ハーブティ飲んでみたいです」
その言葉に私は良いことを思い出す!
家では毎日ハーブティを作って飲んでいたが、ここに来てから飲んでいなかった…。
「――――こんなに捨ててしまうなら…作って見ましょうか?」
私は近くにあった篭に捨てられるはずのハーブを取り分けキッチンに向かった。