❇️片暉の残照❇️
第16章 子守唄とバラの秘密
「少し横になったらよくなりました…もう、大丈夫です」
「そう――――なら、よかったわ」
お父様とお母様は私の事を心配しつつも安静にしていて――――と、言ってお兄様にあとの事を頼み部屋を出ていった。
「テイス――――大丈夫か?」
お兄様は私が運ばれた理由を知っているのかな?
少し不安になりチラッと見る――――。
「ん?どうした?」
「あっ、いや――――…あの…お兄様お仕事は?」
時間的には晩餐会が終わり…だいぶたつが――――…
ロミ様の側にいなくていいのだろうか?
「あの~…王宮のお仕事は…大丈夫ですか?」
「大丈夫、アイツの補佐なんて……俺だけじゃないんだし」
そうなんだ…補佐役って…沢山いるんだ…。