❇️片暉の残照❇️
第16章 子守唄とバラの秘密
「――――で、何があった?」
――――あ…あ~…やっぱり…
私は再びお兄様をチラッと見た。
「何かあったんだろ?髪の件もあるし…」
私は少し迷ったが…頷き、何かあったのかお兄様に伝えた。
「!――――テイス!お前……なんて危ないことを!」
「ごめんなさい!でも――――…この機会を逃したら……対象出来ないかもって…思って…」
お兄様はすごく怖い顔をして私を叱った!
危ない事だと…分かっていた――――でも、こんなに怒られるとは…
「ご…ごめんなさい…私…わたし…」
「まったく――――…サンドラめ…覚えてろ!」
「サンドラ様は…私を助けてくれた……だから…悪いのは私!」
「いや――――…アイツ…テイスが襲われて投げ落とされるのを見ていたんだろ?」