❇️片暉の残照❇️
第16章 子守唄とバラの秘密
ポルギは恐る恐るテイスの部屋の扉を開けると――――…
窓辺のソファにうとうとし始めた…
黄金色の髪を月明かりで更に輝かせる少女が一人…寝ていた。
「――――ティア…ナ…?」
ポルギは懐かしい友の名を口にしハッと、我に返る!
「――――テイス…様?」
月明かりに照らされた瞳を閉じ寝ているテイスにポルギは――――…
かつての友を重ねていた。
――――彼女も…私の母の子守唄を聞きながら…居眠りをしていたなぁ…
ポルギは学園に来たばかりの…幼いティアナを思いだし頬笑む。
「顔色は悪くないようですね――――…よかった……
でも、こんなところで寝ていたら風邪を引いてしまいますよ?」