❇️片暉の残照❇️
第3章 不思議な娘
「お嬢様――――…こちらのハーブは…」
少ししたら、ハーブを焙煎していたコックが声をかける。
フライパンにはいい感じに煎られた茶葉があり、私は「完璧です!」と、椅子から立ち上がる!
「あっ、はい――――では、これは終わりですか?」
「はい、焙煎は終わりです!それを沸騰したお湯に入れてください。30分蒸らしたらハーブティの出来上がりです。飲むときに柑橘系の果汁を入れても美味しいです!皆さんで試してみませんか?」
私は、ニコルに頼みおやつに食べようと思っていたクッキーやワッフルを厨房に準備してもらった。
「お、お嬢様――――我々も一緒にですか?」
「はい――――…ハーブパンの方も気になるので…」
チラッと違う方を見ると、さっき作ってほしいと頼んでいたパンがちょうど釜に入るところだった。
「そ、そうですか――――…」
料理長は再び渋々承諾してくれた。