❇️片暉の残照❇️
第18章 疑念の春
「最近――――お忙しい見たいですね?」
少し、顔色が良くないロミ様の様子に心配になる。
「あ――――あぁ…初夏頃かな…王政が動くって噂でさ…」
王政が動く?――――ピンと来ない私は首をかしげる。
「おいおい、他人事~見たいな顔をするなよぉ…、お前も少しは関係あるんだぞ?」
「は?――――私…ですか?」
私は、まさか自分も何かしらの王政に絡んでいるとは思わずビックリ!
「許嫁リストの更新だよ――――…」
「許嫁…リス……トぅ?何ですかそれは…」
再びキョトンとする私に、呆れ顔のロミ様だったけど――――呆れを通り越したのか…「フッハハハハ!」と、笑い出した!
「王位継承者の許嫁の候補が新しく選抜されるだよ!成人したご令嬢は漏れなく対象者だ!」
――――あっ、私…成人したんだった!
「フフフ、自分が成人したって…忘れてた顔だね?テイス」
「――――///ぅ~」
ん?と言うことは…
「私も…誰かの許嫁候補になるんですか?」
「多分――――…まぁ、王宮の大臣たちが書類を見ながら決める…本人たちの意見を無視した…リストだからね、あまり意味はないけど――――ご令嬢の中ではそれをランキング的に見ているって話だから…
お茶会や社交界での話題にはなるらしいよ?」
「は…はぁ…」
何だか面倒くさいはなしである。