❇️片暉の残照❇️
第18章 疑念の春
「テイス――――牛の乳…苦手だったよな?大丈夫か?」
「あっ、うん――――…キロがね、牛の乳を飲んで背とか体とか変わったって言ってたから…私も――――」
「私もって…背を伸ばしたいのか?テイスはそのサイズが可愛いのに!」
お兄様とロミ様は私の背を…可愛いと言うが…
成人して――――お子さまサイズって…色んな意味で焦る。
「そうか――――苦手だったんだ…でも、ヤギの乳より臭くはないと俺は思うぞ?料理にも使えそうだし、牛の乳は可能性が多くて俺は好きだよ!」
――――“好きだよ”
の、ロミ様の言葉に――――ドキッとするが…
分かってます、分かってますとも…
“牛の乳”が好き!なんですよね?
でも…
///こ、こんな綺麗な人に“好きだよ”とか、言われるご令嬢は幸せでしょうね。