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❇️片暉の残照❇️

第19章 赤と青の欲望


「今朝早く――――…コレジバ家は落爵の命令が下りました。

なので――――王宮への出入りはもう…自由ではございません…。

それと同時に私の潜入捜査も完了いたしました…、ベッドの中では――――インギル様は下の口も上の口も緩いようで…大変助かりましたフフフ」


インギルはベッドの中で誘導的に質問された事に素直に答えてしまっていたらしく…快楽の中、思考停止しながらサンドラ襲撃の事やテイス誘拐の願望や希望…を喘ぎ声と共に吐き出していた――――。


「――――“落爵”?…監査…ハーパー?それに、ベッドの中――――って!」



「証言が――――欲しかったんです…落爵の参考になりました……ありがとうございます。インギル“元公爵”令嬢様…」



インギルは信じられないと言う顔を戻せないまま…ハーパーを凝視していたが、頭を下げ去っていく元執事の男に全てを悟った。






「――――騙した…のね…」






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