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❇️片暉の残照❇️

第19章 赤と青の欲望


「――――騙した…とは…聞き捨てなりませんね…わたしは証言を取るために一時的にコレジバ家にお世話になっただけで、誘そって…ベッドの中で潮を吹きながら、首謀者のロンドの事を話してくれたのは…貴女ですよ?」


インギルは…使えないロンドの事をハーパーに話していたことを思い出す――――。


“裏切ったら…お前もこうなるぞ!”と、脅しを込めて言ったつもりだったが…


言葉だけを並べると――――…インギルがロンドに命令して動かしたとしか言いようがない。



「――――違う!違う!違う!!!ロンドが勝手に…勝手に!!!」



インギルは馬車を降りると王宮に戻ろうとするハーパーに駆け寄る!



が――――!ハーパーの部下たちがインギルを取り押さえる!



「王宮に許可なく入るとは……躾のなっていない……下等貴族は困ったもんですね…」



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