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❇️片暉の残照❇️

第21章 嫉妬の炎


しばらくすると、応接室に兵士の一人が現れた――――…。



「こ、これは――――王様もこちらにいらっしゃるとは…」



その兵士は植物園の裏門で倒れていた少女を保護しそのまま連行した…と、言う。



「え、では――――その子が犯人か分からないではないですか!?」



裏門で倒れていただけで…犯人だなんて…



「それが――――…植物園の裏門番にハーパー様宛の荷物を届けてほしいと夜に訪ねてきた少女だったんです」




「もしかして、その荷物が出火原因?」



兵士は膝をついたまま…報告を続ける。



「はい、直接渡すと言い張る少女をなだめ…――――…看守が受け取った瞬間!手の中で爆発し火柱が上がったと……その火柱が看守部屋の天井を焼き――――そのまま…」




「ハーパー…?大臣お抱えの観察官の一人ですよね?何故…彼宛の荷物を植物園に?」



お兄様がハーパーと言う人物を思い出したのか、ロミ様とレンティス王を見た。



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