❇️片暉の残照❇️
第22章 香油と裏切り者
「16か…少しですが――――…彼女の面影がありますよね…。笑顔とか記憶が引っ張られる時があります。髪や瞳は…貴方似ですけどね」
ポルギは今日も美しいレンティス王の黄金の髪と瞳に無邪気に笑う、テイスを重ねた。
「――――髪と瞳だけだ…後は、ティアナにそっくりだよ…」
“そっくり”と、言ってから――――…レンティス王とポルギは少し不安そうな顔をする。
「それゆえに…ってことですか?レミ様はは……怖い方ですから」
「そうだな――――…弟カロイの心を…殺した女だからな…」
レンティス王は持っていた書類を机に置くと…睨むように窓から見える空を眺めた。