❇️片暉の残照❇️
第23章 女帝のお茶会
「さぁ、時間は無限ではなくてよ――――お座りになって」
お茶会を主催したレミ様の声で、皆が席につくと異様な雰囲気のお茶会は幕を開けた。
テーブルには色とりどりの茶菓子が並び、甘い香りがその場を包んでいた。
「さぁ、遠慮せずに食べて!新作のこのケーキはバタークリームをふんだんに使わせたのよ!生クリームを乗せた甘い紅茶にピッタリ合うんだから!」
ネール様は、見た目はレミ様と似ているが中身は幼い子供のようで、見ていて微笑ましたかった。
しかし、甘いお菓子に…甘い紅茶…
男性陣がしり込みするのも分からんでもない。
私だって…田舎の山育ち…、甘いものと言えばさつま芋ぐらいだったから、菓子は嬉しいが、甘すぎる菓子はあまり得意ではない。